ICLのデメリットを現役職員が解説!

ICL

✍️ この記事の執筆者:現役ICLクリニック職員

日々クリニックにて、ICL(眼内コンタクトレンズ)のカウンセリングや検査を担当している現場スタッフです。
SNSなどで「メリット」ばかりが注目されがちなICLですが、医療行為である以上、当然デメリットも存在します。「こんなはずじゃなかった…」と後悔してほしくないからこそ、今回はあえて「ICLのマイナス面やリスク」に特化して、包み隠さず本音でお話しさせていただきますね。

ICL(眼内レンズ)のデメリットとは?後悔しないために現役職員が本音で解説!

「朝起きてすぐに時計が見える!」「ドライアイから解放された!」といった喜びの声が多く、近年大人気のICL。
しかし、メリットが大きい反面、高額な費用や特有の見え方の違和感など、あらかじめ知っておくべきデメリット(マイナス面)も確かに存在します。

カウンセリングをしていても、「良いことばかり書いてあって逆に不安です」とおっしゃる患者様は本当に多いんですよね。そのお気持ち、すごくよく分かります。

大切なご自身の「目」のことですから、良いところだけでなく、悪いところもしっかりと理解した上で判断していただきたいと思っています。
ここからは、現場で実際に患者様が戸惑いがちなポイントを中心に、ICLのデメリットを一つひとつ丁寧にお伝えしていきますね。

デメリット1:とにかく初期費用が高額!

ICLを検討される方の前に立ちはだかる最大の壁が、やはり「費用の高さ」ではないでしょうか。
ICLは健康保険が適用されない「自由診療」となるため、クリニックによって価格設定は異なりますが、両眼で約40万〜70万円程度かかるのが一般的です。

レーシック手術(約20万〜40万円)と比較しても倍近い費用がかかります。なぜこんなに高いのかと言うと、目の中に入れるレンズが海外(主にスイスなど)からのオーダーメイド品であり、レンズ自体の原価が非常に高価だからなんですよね。

もちろん、将来的に買い続けるコンタクトレンズ代や洗浄液代、眼科への通院費などを長い目で計算すれば「元が取れる」投資ではあります。
ただ、一度に数十万円というまとまったお金が出ていくのは、家計にとって間違いなく大きな痛手(デメリット)と言えます。

POINT 1:費用面の対策

費用は高いですが、「医療費控除」の対象になるため、確定申告をすれば税金が一部戻ってきます。また、多くのクリニックで分割払い(医療ローン)も用意されているので、月々数千円〜の支払いに抑えることも可能です。

デメリット2:ハロー・グレア現象(光の異常な眩しさ)

「手術翌日からすごくよく見える!」と感動される方が多い一方で、多くの方が最初に戸惑うのが「ハロー・グレア現象」です。

  • ハロー現象: 夜間に街灯や信号、車のヘッドライトを見た際、光の周りに「にじんだような輪っか」が見える現象。
  • グレア現象: 光がギラギラと花火のように散乱して、通常よりもかなり眩しく感じる現象。

現在のICLレンズには、目の中の水(房水)を循環させるための小さな穴が中央に空いています。この穴に光が反射することで起こる、構造上どうしても避けられない現象なんです。

特に夜間や暗い場所で起こりやすく、「夜の運転が少し怖かった」とおっしゃる患者様もいらっしゃいます。
人間の脳はとても優秀なので、数ヶ月から半年ほど経つと「こういう光なんだな」と適応し、ほとんどの方が気にならなくなっていきます。ただ、「完全にゼロになるわけではない」ということは、あらかじめ覚悟しておいていただきたいポイントです。夜間の長距離運転を日常的にお仕事にされている方などは、特に慎重にご検討くださいね。

デメリット3:感染症や合併症のリスク(ごく稀です)

ICLは安全性が非常に高い手術として世界中で認められていますが、「目の中にメスを入れる(約3mm切開する)」以上、リスクが完全にゼロになるわけではありません。

術後感染症(眼内炎)

最も注意しなければならないのが感染症です。手術の傷口から細菌が目の中に入り込んでしまうと、重篤な視力障害を引き起こす恐れがあります。
確率は数千分の一以下と非常に稀ですが、これを防ぐためには、術後に処方される目薬を、医師の指示通りに毎日必ず点眼していただくことが絶対に必要です。「面倒くさいから」と自己判断でやめてしまうのが一番危険なんですよ。

白内障・緑内障などのリスク

レンズがご自身の水晶体(カメラのレンズの役割をする組織)に接触することで、白内障が進行してしまうリスクがわずかにあります。現在のレンズ(穴あきICL)になってからこのリスクは劇的に減りましたが、目に強い衝撃を受けた場合などに起こる可能性があります。
そのため、ボクシングなどの目に直接打撃を受ける可能性のある格闘技をされる方には、ICLはあまりおすすめできません。

POINT 2:リスクへの対策

合併症のリスクを最小限に抑えるためには、「術後の目薬をサボらないこと」と、「定期検診(翌日・1週間・1ヶ月・半年…)を症状がなくても必ず受けること」が何よりの対策になります。

デメリット4:手術を受けられない(適応外)人がいる

「お金も用意したし、よしICLを受けよう!」と決心してクリニックに来ていただいても、事前の精密検査の結果、「あなたはICL手術を受けられません」とお断りしなければならないケースが一定数存在します。これが、ある意味で最大のデメリットかもしれません。

例えば、以下のような方は手術が受けられない、または慎重な判断が必要になります。

  • 目のスペース(前房深度)が狭い方: レンズを入れる十分な空間が目の中にない場合、安全上お断りすることになります。こればかりは生まれつきの目の形なので、どうしようもありません。
  • 18歳未満の方: 眼球の成長や近視の進行がまだ止まっていない可能性があるため、基本的に手術はできません。(21歳以上を推奨するクリニックも多いです)
  • 妊娠中・授乳中の方: ホルモンバランスの影響で視力が変動しやすいため、この時期の手術は避けていただきます。
  • 他の目の病気がある方: 緑内障や網膜疾患などがある場合は、そちらの治療が優先となります。

ご自身が適応するかどうかは、専用の機器で検査してみないと絶対にわかりません。ですので、まずは適応検査を受けていただくことがスタートラインになります。

デメリット5:術後の生活制限と定期検診の手間

手術自体は両目合わせて20分程度でパッと終わるのですが、術後しばらくの間は、日常生活にいくつかの制限がかかります。

例えば、手術から数日間〜1週間程度は、傷口からバイ菌が入るのを防ぐため、以下のような制限があります。

  • 洗顔・洗髪ができない(顔は拭くだけ、髪は美容室で仰向けで洗ってもらう等の工夫が必要です)
  • アイメイク・目の周りのお化粧はお休み
  • 激しい運動・プール・温泉はNG
  • 就寝時は、無意識に目をこすらないように保護用眼帯を着用

お仕事をされている方や、小さなお子様がいらっしゃる方にとって、数日間お風呂や洗顔に制限がかかるのは結構なストレス(デメリット)になるかもしれません。「手術さえ終われば翌日から完全に自由!」というわけではない点にご注意くださいね。

まとめ:デメリットを納得した上で選択を!

ここまで、ICLのデメリットやリスクについて少し厳しめにお話ししてきましたが、いかがでしたでしょうか。
「やっぱりちょっと怖いな…」と思わせてしまったかもしれませんね。

ですが、私たち現場のスタッフがこうしてリスクをしっかりお伝えするのは、「すべてのデメリットを理解し、納得した上で受けていただければ、ICLは本当に素晴らしい手術だから」です。

実際に、デメリットをしっかりご理解いただいた上で手術を受けられた患者様の多くは、「最初は光の輪(ハロー)が気になったけど、今ではすっかり慣れて、とにかく裸眼で生活できる快適さが勝っています!」と笑顔で定期検診にいらっしゃいます。

「高いお金を払う価値があるか」「術後の制限やリスクを受け入れられるか」は、患者様お一人おひとりの価値観によって異なります。
インターネット上の情報だけで決めるのではなく、まずはクリニックの「無料適応検査」やカウンセリングで、ご自身の目の状態を測り、医師やスタッフに直接不安をぶつけてみてくださいね。

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