ICLで白内障になる?将来白内障になったらどうする?現役職員が疑問を徹底解説!

ICL

✍️ この記事の執筆者:現役ICLクリニック職員

日々クリニックにて、ICL(眼内コンタクトレンズ)をご検討中の患者様からご相談を受けている現場スタッフです。
「ICLを受けると白内障になりやすいってネットで見たのですが…」「もし将来、白内障になったらICLのレンズはどうなるんですか?」といった、将来の目の健康に関する不安の声をたくさんいただきます。
大切なご自身の目のことですから、将来のリスクについて心配になるのは当然ですよね。今回は、皆様のそんな疑問や不安を解消すべく、眼科の現場目線で「ICLと白内障のリアルな関係」について、分かりやすく丁寧にお話しさせていただきますね。

視力回復治療として大人気のICLですが、インターネットで情報収集をしていると「ICL 白内障」というキーワードを見かけて、ドキッとしたことはありませんか?

白内障(はくないしょう)とは、目の中でカメラのレンズの役割をしている「水晶体(すいしょうたい)」という組織が、白く濁って視力が落ちてしまう病気です。加齢とともに誰にでも起こり得るものですが、「ICL手術のせいで白内障が早まるのでは?」と不安に思う方も多いんですよね。

結論からお伝えしますと、現在のICL(ホールICL)では、手術そのものが原因で白内障になるリスクは極めて低くなっています。
また、もし加齢によって将来白内障になったとしても、ICLレンズを取り出して通常の白内障手術を受けることができるので、過度に心配する必要はありません。

この記事では、なぜICLと白内障が関連づけて語られるのか、昔のICLレンズとの違い、そして将来白内障になった場合の対処法について、現場のスタッフが徹底的に解説いたします。

ICL手術を受けると白内障になりやすいって本当?

「ICL手術をすると、普通の人より早く白内障になってしまうの?」という疑問。実はこれ、「昔のレンズを使っていた時代」の話なんです。

昔のICLレンズが抱えていたリスク

2014年よりも前、初期のICLレンズには中央に穴が開いていませんでした。
人間の目の中には「房水(ぼうすい)」という栄養分を含んだ水が常に循環しているのですが、穴のない昔のレンズを入れると、この水の流れが妨げられてしまうことがあったんです。

その結果、レンズの奥にある「水晶体」に十分な栄養が行き渡らなくなり、水晶体が濁ってしまう「白内障」が一部の患者様で引き起こされるというリスクがありました。

現在の「ホールICL(穴あきICL)」でリスクは激減!

しかし、現在主流となっているICLレンズ(2014年に厚生労働省に承認されたモデル)には、レンズの中央に極小の穴(約0.36mm)が開けられています。これを「ホールICL」と呼びます。

この小さな穴が開いたことで、目の中の「房水」が自然に循環できるようになり、水晶体にしっかりと栄養が届くようになりました。
そのおかげで、ICL手術が原因で白内障が引き起こされるリスクは劇的に(ほぼゼロに近い水準まで)低下しました。

今現在、日本国内の認定クリニックで使用されているのはこの「ホールICL」ですので、「手術のせいで白内障になるかも」という心配は、基本的にはしなくて大丈夫ですよ。

POINT 1:白内障リスクについて

ネット上の「ICLで白内障になった」という書き込みは、古いレンズ時代の情報が残っているケースが多いです。現在の「穴あきレンズ」によって、そのリスクは解消されていますのでご安心くださいね。

万が一、将来白内障になったらどうなるの?

手術の影響による白内障のリスクはほぼなくなったとはいえ、人間は誰でも年を取ります。個人差はありますが、60代、70代になれば、加齢による白内障は高い確率で起こります。
では、すでにICLレンズが入っている状態で白内障になってしまったら、どうすればいいのでしょうか?

ICLレンズを取り出して、通常の白内障手術ができます

ここがICLの最大のメリットとも言えるのですが、ICLは「元に戻せる(可逆性がある)」手術です。
将来、白内障の手術が必要になった場合は、以下の手順で治療を行います。

  1. まず、目の中に入っているICLレンズを安全に取り出します。
  2. その後、白く濁ってしまった自分の「水晶体」を取り除きます。
  3. 代わりに、白内障治療用の「眼内レンズ(人工の水晶体)」を挿入します。

つまり、ICLを受けていたからといって、将来の白内障手術ができなくなることは絶対にありません。通常の白内障手術と同じように、安全に治療を受けていただくことが可能です。

レーシックとの決定的な違い

実は、将来の白内障手術を考える上で、ICLはレーシックよりも有利な点があります。
レーシック手術は「角膜(黒目)をレーザーで削って」視力を調整します。一度削った角膜は元に戻らないため、目の形状が変わってしまっています。

将来白内障になった時、目の中に入れる人工レンズの度数を計算する必要があるのですが、レーシックで角膜の形が変わっていると、この「度数計算」が非常に難しくなり、術後に視力のズレが生じやすくなるというデメリットがあるんです。

その点、ICLは角膜を全く削っていませんので、将来の白内障手術の際の度数計算も正確に行うことができます。眼科医が「将来のことを考えるならレーシックよりICLが良い」とおすすめするのは、こういった理由からなんですよ。

POINT 2:将来の治療への影響

ICLのレンズはいざとなれば取り出せるため、将来の白内障や緑内障といった目の病気の治療の妨げになりません。角膜の形もそのまま保たれるので、一生涯の目の健康を考えると非常に安心な選択肢です。

ICL手術と白内障手術はどう違うの?

患者様とお話ししていると、「ICL手術」と「白内障手術」を混同されている方が意外といらっしゃいます。
どちらも「目の中にレンズを入れる手術」という点では同じですが、仕組みや目的が全く異なりますので、簡単に違いを整理しておきましょう。

ICL手術(有水晶体眼内レンズ挿入術) 白内障手術
目的 近視・遠視・乱視を治して視力を回復させる 白く濁った水晶体を取り除き、視界をクリアにする
自分の水晶体 残す(水晶体の手前にICLレンズを追加する) 取り除く(水晶体そのものを人工レンズに入れ替える)
ピント調節機能 自分の水晶体が残るため、自力でピントを合わせられる(老眼は治らない) 水晶体を取り除くため、人工レンズの機能に依存する(多焦点レンズなら老眼も改善可能)
対象年齢 主に18歳〜40代後半くらいまで 主に50代以降(白内障が発症してから)

ICLはあくまで「自分の水晶体(カメラのピントを合わせる機能)を温存したまま、コンタクトレンズを追加する」という治療です。そのため、若い方が受けてもピント調節機能は失われません。

40代・50代でのICL検討と白内障の関係

最近は、「40代や50代になってからICLを受けたい」というご相談も増えています。
しかし、この年代になると、白内障との関係で少し注意が必要になります。

すでに初期の白内障が始まっている場合

40代後半や50代になると、ご本人は自覚していなくても、眼科の顕微鏡で見ると「初期の白内障」が始まっていることがよくあります。
この状態でICLを入れて視力を回復させても、数年後に白内障が進行してしまったら、結局ICLレンズを取り出して白内障手術をやり直さなければならず、費用と体への負担が二重にかかってしまいます。

「多焦点眼内レンズ(白内障手術)」を提案されることも

そのため、適応検査で初期の白内障が見つかった場合や、すでに老眼が強く出ている年齢の方には、ICLではなく「白内障手術(多焦点眼内レンズを用いた手術)」を最初からお勧めするケースがあります。

多焦点眼内レンズを使った白内障手術であれば、濁った水晶体を綺麗にするだけでなく、近視や乱視、さらには「老眼」まで同時に治療することができるからです。

ご自身の年齢や目の状態(白内障の有無、老眼の程度)によって、ICLが良いのか、白内障手術まで待った方が良いのかは変わってきますので、まずは医師の丁寧な診察を受けていただくことが大切です。

ICL術後に白内障リスクを極力下げるためにできること

現在のホールICLではリスクはほぼないと先述しましたが、患者様の日常生活の中のちょっとした行動が、白内障を引き起こす原因になることがあります。術後は以下の点に気をつけて生活してくださいね。

  • 目を強くこすらない・打撃を受けない:
    目に強い衝撃が加わると、挿入したICLレンズが奥にある水晶体にぶつかって傷をつけてしまい、そこから外傷性の白内障が発症してしまう恐れがあります。格闘技などをされる方は特に注意が必要ですし、普段から目をゴシゴシとこするクセがある方は直すようにしましょう。
  • 定期検診を必ず受診する:
    「よく見えているから」といって検診をサボるのは危険です。目の中のレンズの位置がずれていないか、水晶体に影響が出ていないかは、眼科の専用機器で診ないとわかりません。半年や1年に1回の定期検診は一生涯受けるつもりでいてくださいね。
POINT 3:目を守るための心がけ

手術が終わったからと安心しきらず、物理的な衝撃から目を守り、定期的なメンテナンス(眼科受診)を続けることが、結果的に白内障をはじめとする様々な目のトラブルを防ぐことに繋がります。

まとめ:ICLと白内障の関係を正しく理解して不安をなくそう!

最後までお読みいただき、ありがとうございます。
「ICLと白内障」に関する疑問について解説してまいりましたが、安心していただけましたでしょうか。

本記事の重要なポイントをまとめますね。

  • 現在の「ホールICL(穴あきレンズ)」により、手術が原因での白内障リスクはほぼなくなっている。
  • 将来、加齢で白内障になった場合は、ICLレンズを取り出して通常の白内障手術が問題なく受けられる。
  • 角膜を削らないICLは、将来の白内障手術の度数計算が正確にできるため有利である。
  • 40代後半以降の方は、適応検査の結果次第でICLではなく白内障手術(多焦点レンズ)をお勧めする場合がある。

インターネット上には古い情報もたくさん残っているため、検索すればするほど不安になってしまうお気持ちはよくわかります。
ですが、現在のICLは非常に進化しており、将来の目の健康までしっかりと考慮された安全性の高い治療法です。

「私の年齢でもICLは受けられるの?」「将来のために今どうするべき?」と悩まれたら、まずはクリニックの適応検査と無料カウンセリングにお越しください。
専門の検査機器でご自身の目の状態(白内障の兆候がないかなど)を正確に把握し、担当の医師や私たちスタッフが、あなたの将来の目の健康も見据えたベストなアドバイスをさせていただきます。お気軽にご相談くださいね!

コメント

タイトルとURLをコピーしました